No.6 ハーフシャドウのジャケット写真がクールなSecondアルバム
明るくキャッチーな前作に比べると、少々ヘビーながら現在でも色あせないLIVE感が魅力です。
このアルバムは、1963年11月に英国で発売された初盤(Matrix1)です。
マスターテープから最初にカッティングされたレコードを聴くと、目の前で4人がLIVE演奏しているかのような臨場感と当時の空気感が楽しめます。
WITH THE BEATLESのMatrix1は通称ラウドカットと呼ばれ、当時の家庭用プレーヤーでは、音飛びが発生したり音のひずみがあり、原盤は何度も作り直されその度に低音の迫力が削られマイルドな音になっていったようです。
このアルバムは真空管アンプを通じてMONOカートリッジで大きめの音で鳴らすと、アナログ盤ならではの倍音や歪みが心地よいです。
ビートルズの英国初盤は今から半世紀を超える前に発売されたこともあり、状態の良いレコードを手に入れることは物理的にも難しくコスト面でも厳しいですが、私は約10年ほど前から音の鮮度や当時の熱気をまるで空気の缶詰のように楽しみたく、状態はそこそこながらお買い得なレコードを探して手に入れております。
以前はイギリスやアメリカに行った際には現地のレコード店を巡ることもありましたが、海外にはなかなか行けなくなった今のご時世でもWEBで世界中のコレクターから直接お譲りいただけるので本当に便利な世の中になりました。
当時のアナログレコードを聴くことは、ちょっぴりハレの日に、たまには年代もののワインを楽しもうかというような感じです
ワインを楽しむ時は、料理はもちろんそのワインに相性の良いグラスを選ぶと本来の香りや味が楽しめるように、レコードを聴く時もレコード針=カートリッジを交換することで最良のマリアージュが楽しめるようになります。
例えば、カートリッジにはMMとMCのタイプがありどちらを選ぶか、また60年代のモノラル録音のレコードにはMONOカートリッジを、ステレオ盤にはSTEREOカートリッジを使用すると本来の音が引き出せます。
CDや楽曲配信サービスではない手間の掛かる儀式にはなりますが、そこがアナログ盤の魅力のひとつでもありますね。